ユニクロ × JWアンダーソン 2021SS 春夏プレビュー。時代の空気を反映させたコレクション
ユニクロとJWアンダーソンの2021SS 春夏コレクション
発売日は4月23日(月)。
昨年ユニクロとジルサンダーのコラボコレクション+Jが復活を遂げ、また、名だたるドメブラが連続でGUとコラボを発表したこともあり、一番影が薄くなった感のあるユニクロ×JWAのコレクション。
しかしながら、今季のアイテム達に関してはルックを見るに、歴代のUNIQLO and JW ANDERSONコレクションの中でもライフウェア感を最も感じられるほどデザインのバランスが良く、また時代の空気とマッチしているように感じられたので、気になっている商品をいくつかピックアップしてプレビューしたいと思います。
※追記 発売当日購入レビュー書きました。
ユニクロ × JWアンダーソン 2021SSのテーマと発売日
今季のユニクロ×JWアンダーソンコレクションは、花柄刺繍をルックのメインに推し出したコレクション。
花柄とは言っても華美で鮮やかな花柄とは異なり、自然の中で自生しているような一輪の花にフォーカスし、様々な色の花がそれぞれ胸元にワンポイントで入る様な慎ましいアクセントとしての使い方になっています。
「ヴィンテージの花の刺繍からインスピレーションを受けた」と説明されているように、どこか懐かしさを感じさせるクラシカルな印象。
花柄刺繍以外の面でも、全体的にカントリー調のポップでカジュアルなイメージで統一されていて、爽やかさの中に力強さや生命力のようなものを感じさせるデザイン性。
これはやはり、昨年から続くコロナ禍という社会情勢を意識したコレクションなのでしょう。
「ポジティブで希望に満ちた新たな始まりを迎えられるよう、願いを込めてつくられました。」と語られているように、今の時代の空気の中で生まれた感情を反映させていますね。
花柄の刺繍がどうこうというよりも、今季のコレクション全体に漂うムードとメッセージ性そのものが非常に秀逸で、製作者の想いを感じさせるようなアイテムづくりがとても筆者の好みです。
昨年、2020AWのコレクションでもユニクロ×JWアンダーソンのアイテム展開が非常に良く出来ていたのも記憶に新しいのですが、今回はそれを上回るほどユーザーに寄り添った秀作を予感させるコレクションとなっています。
ユニクロ×JWアンダーソン 商品ラインナップ
ここからは現段階で気になっているアイテム達をピックしていきたいと思います。
ひとつ注意したいのが、ユニクロ×JWアンダーソンのコレクションについてはユニクロUや+Jのコレクションと比べたときに生地自体の質感がやや劣ることが多いということ。
他コラボコレクションと比較したときに一番装飾性があるためか、使用されている生地との組み合わせで期待外れに終わることが多いのです。
なので、ユニクロ×JWアンダーソンコラボの購入に関しては実際の生地感を見た上で決めたいのが正直なところではあります。(故に、他コレクションと比べても過熱しすぎず在庫切れがあまり無いコレクションなのも逆に有り難い…)
とはいえ、偏った商品に人気が集中することもあり得るので、現段階の商品情報も加味しつつ今欲しいアイテムをしっかり見ておきたいと思います。
プレミアムリネンオーバーサイズスタンドカラーシャツ
麻100%のリネンシャツ。
昨年までのJWアンダーソンコラボやユニクロインラインでもリネン生地の実績があるので、オーバーサイズのリネンシャツに対する期待値は高いです。
ブレンド素材とは異なり、麻100%のシャリ感や着心地がどうか?がポイント。
一般的なリネンの場合、素材の堅さからチクチク感を感じたり、逆に柔らかすぎてクタッとしすぎるなど、生地のチョイスによって結構な質感の幅があるのですが、ユニクロが使うリネンは柔らかな光沢のあるフレンチリネンがメインに使われていたりするので、今回のシャツもどちらかというと上品な素材感になっていると想像しています。
無地のライトベージュも爽やかな定番アイテムとして良いのですが、個人的にはストライプのホワイトカラーが気になっています。
襟元に切り替えの入ったクレリック仕様。
春夏らしい淡い色味が魅力的。
リネンシャツというカテゴリに関しては、メンズには半袖のラインナップが無いのが残念。
レディースにはリネン混のプルオーバーと、同素材でセットアップ使いできるタックショートパンツがラインナップされています。
麻とレーヨンのブレンド生地。
清涼感と落ち感のある仕上がりになっていそうです。
ルックのリネンセットアップがめちゃくちゃ可愛い。
これ、メンズの開襟シャツとかでも出してほしかったな…
オーバーサイズチェックワークシャツ
デザインソースが面白い一枚。
リップストップの表面の生地感を元ネタにしたというチェック柄は均一な格子状に配されています。確かに!と思ってしまいました。
RIP-STOP=リップ(引き裂く)ストップ(止める)の名前が現す通り、格子状に編み込まれたリップストップ生地は強度が高く、アウトドアやミリタリーなど幅広く活用されています。
そのリップストップを綿100の生地で再現することで、アクティブさと軽やかさが表現されています。(あくまでもデザインのみ)
両胸ポケットのステッチングも可愛い。
注目しているのはダークグレーとオリーブで、ワークっぽいパンツと相性が良さそう。
ワイドフィットストレートジーンズ
これは確実に買います。
ちょうどワイドシルエットの綿100で彩度の低いデニムが欲しいと思っていたところだったので。
GU×ミハラヤスヒロにもホワイトデニムがあったのでセールを狙っていたのですが、どうにもウエストのサイズ感とシルエットがしっくりこなかった。
こちらは真っ白では無く、ベージュというかキナリというかオフホワイトというか淡いライトベージュの色味が絶妙。
シルエットもワークパンツをベースに、本家JWアンダーソンクリエーションである「ロエベ」のフィッシャーマンズデニム的なロールアップ推奨のようで、軽やかさが今の気分にもマッチしています。
ステッチでアクセントを効かせた縁取りがまた可愛い。
ツータックチノショーツ
今回のキレイめショーツはかなり人気を集めそう。
程よくワイドシルエット、タックが入ることでボリューム感をだしつつ上品見えもします。
写真ではモデルさんのスタイルが良すぎてあまり参考にならないのですが、とはいえルックのようにワークシャツとの組み合わせも楽しみたいですね。
ダークグレイ、ブラウン、ブルーの三色展開で、全色それぞれに良さがあって絶妙な色展開です。
画像引用:UNIQLO and JW ANDERSON公式特設サイト
ユニクロ × JWアンダーソン まとめ
今回のユニクロ×JWアンダーソンは、個人的にかなり期待値が高めです。
シーズン的にかなり後ろにずれこんだせいか、アウター類の展開を無くし商品数も絞り込んでいる分、かなり厳選されている印象。
昨シーズンから+Jが入ってきたことで割りを食っている感のあるJWアンダーソンですが、2020AW、2021SSと商品数が絞られた方が惹かれるものが多い気がします。
特に今回はデザイナーとしての矜持の様なものを感じさせられました。
まだまだ暗い話題が続きますが、デザインで気分を変えてくれるような力強さを感じさせられます。
ルックも決めすぎないラフさと笑顔が良いですね。
発売日は4月23日(金)。
注目です。
ではでは。
※追記
ユニクロ公式チャンネルから、JWアンダーソン本人が語るコレクションウォークスルームービーが公開。
コレクションに対する思いについては概ね想像していた通りのようで、ますます袖を通したくなりました。