ユニクロ+J(プラスジェイ)2021AWラストコレクションで実際に購入したアイテム3選をレビュー
先週金曜日、待望のユニクロ+J(プラスジェイ)2021AW/FWが発売となりましたね。
今季はユニクロ×ジルサンダーコラボ第2章のラストを飾るコレクションとして、かなり力を入れたように見えるラインナップ展開。
世間の注目を集める中、筆者も事前プレビューとして注目アイテムをいくつかご紹介してきました。
今期に関しては、フルラインナップ店舗が拡充されたこと、購入制限も各アイテム1つまで(前回までは全ラインナップの中から5点まで)と拡大されたことからも予想できたように、ユニクロさん相当在庫を積んで売りに来たようで、かなり余裕を持って買い物できた方が大半かと思います。
昨年2020AWの大混乱を思い返すと、ニュースバリューのあるお祭りとしては昨年同様のカオスを楽しみにしていたユーザーや各種メディアも多かったと思うのですが、本来のユニクロさんの販売形態としては今回が正当ですよね。
物量と知名度のなせる業。
そんな中、筆者が購入したのは合計3点。
実物をもとにレビューしていきたいと思います。
カシミヤブレンドパーカ
事前プレビューにも書いていたように、今季の中でも優先度の高かったカシミヤブレンドパーカ。
カラーはネイビーをチョイス。
ユニクロ+Jらしい深みのあるブルーが美しい。
中央に配置されたグログランテープがアクセントになるかチープに見えるかが焦点だったと思うのですが、結果は前者。
想像していた以上に良い出来でした。
グログランテープに関しては、恐らく、デザインというよりは補強パーツとしての意味合いがより強い印象です。
柔らかさが強調されるカシミヤ素材のパーカーということで、ダブルジップの重さに負けないようなカッチリ感とスポーティさを演出したかったのでしょう。
ナイロン10%ブレンドの生地や、強度のあるミラノリブを採用しているということからもわかる通り、ハリコシを重視した着心地と剛性を両立したパーカーを作りたかったのではないかと想像しています。
サイズ感としては、ワンサイズアップでピッタリしすぎないジャスト感。
昨今トレンドのオーバーサイズではなくややタイト、そもそもオーバーサイズで着るアイテムコンセプトではないと思います。
実際に羽織ってみても上質なジャージを着ているような感覚。
アイテムのコンセプトとして、手持ちのCOMOLIのシルクネップジャージベストと同じ匂いを感じさせられました。
ダブルジップもYKK製の滑らかなジップを採用し、引っ掛かりも一切なくノンストレス。
後から思うと、同素材のパンツと一緒にセットアップで出してくれても良かったのでは?
適度にボリュームがありながらクッタリとしたフードが柔らかな印象を首元にプラス。
カシミヤらしさはそのままに、インナーで使った時のアクセントにもなってくれそう。
フードに関しては、変にテープ補強したり異素材にして無理やりボリューム感を出そうとしていなくて本当に良かったと思っています。(ユニクロならやりかねないと思っていたので)
首周りに落ちるようなフードで、上品さとカジュアル感がマッチした逸品です。
今季のアイテムの中では価格もまあ妥当かな、と。
他で同じタイプのフーディを探しても同価格帯ではまず見つからないだろうし。
ZARA Originsから出ているカシミヤパーカーはさらに5000円くらい高いですからね。
ジルサンダークオリティのカシミヤパーカーの方が価格も安く、筆者的には+Jを推したい。(ZARA Originsはカシミヤ100%だけど、ユニクロ+Jのブレンド生地に関しては素材の優劣ではなくコンセプトに寄与した結果だと思っているので)
今回は全体的にかなり価格が高いなと誰もが感じたと思いますが、より高級な素材にアップデートしたというよりは、やはり製造コスト増の影響なのでは?と思っています。(ちなみに、ウールの価格推移を見たら昨年秋口から30%以上価格上昇してた…)
燃料費も上がってますし、ユニクロさんも上場企業ですし…
そういった背景の中で、カシミヤをメイン素材としたちょっと特殊なコンセプトのパーカーをこの価格で抑えられているのは、やはりカシミヤ生地の実績があるユニクロさんならではなのかなー、と思っていたり。
ユニクロ+J 2020AWで購入したニッケのセットアップに合わせて、カジュアルダウンさせてみたい気分に駆り立てられています。
トップバックルレザーベルト
昨年に引き続き、今年もベルトを購入。
事前プレビューでも書いた通り、ベルトは個人的にマストと決めていたので、どんなダメクオリティだったとしても買う予定でした。
結果として、普通に良いアイテム。
昨年は鈍い光沢のあるサイドリリース型バックルベルトでしたが、今年はヴィンテージ加工が施されたメタルプレートのバックルベルト。
一つ穴にバックルのピンで留めるタイプ。
注意点として、元々の全長から切って短くすることはできない仕様なので、Mサイズの適応ウエストよりも細い方は自分で穴をあけるなどの対応が必要になるかと思いますのでお気をつけください。
(※店舗で穴あけしてもらえるらしいです、知らなかった)
表地は滑らかなスムースレザー、裏面はシボ感のあるエンボス加工レザーを使用という2枚革仕立て。
昨年のベルトもそうでしたが、ハリコシ絶対主義的レザーで質実剛健。
丸めても元の形に戻ろうとするほど形状記憶かな?ってくらいの。
バックルには小さく+Jの文字。
これ自体は全然邪魔にはならないので良いんだけど、『+J』って必ずどこかに入れなきゃいけない縛りでもあるのか?ってくらいどこかしらに入れてきますよね。(特にMA-1とか)
ジルさんなりの愛嬌なのか?はたまた+Jへの愛なのか?
ラストコレクションと聞いているからか、そんなところにまで思いを巡らされる今季のラインナップ。
ヴィンテージ感のあるメタルバックルが、新品のきらびやかさだけが美しさなのではなく、時とともに歩んだ姿も美しいのだと気づかせてくれるノスタルジー。
新型コロナ渦中の復活劇で大いに賑わせてくれたジルサンダーさん、本当にありがとうございました。
ウールブレンド タックパンツ
こちらも事前に購入を決めていたアイテム。
ウール70:ナイロン30のコシのあるフランネル素材。
カラーはカシミヤブレンドパーカに引き続きネイビーをチョイス。
ボリューム感のあるテーパードシルエットで、今の気分に非常にマッチしていました。
重厚感を感じられる生地感で、めっちゃあったかいです。
ヒップポケットは両玉縁仕様、利き手とは反対にある左側にフラップ付き。
クラシックな仕様にさりげないこだわりが感じられます。
ウエスト背面側センターにVスリット(Vカット)が入っていて、ウエストのフィット感・履き心地にも配慮され、デザイン的にもワンポイント。
第二期ユニクロ+Jコレクション全体に漂うスポーティな要素がここでも垣間見えますね。
現代的な形ながら、シルエットが綺麗なのはさすがです。
個人的には今季マストバイにも推したいパンツ。
もう一枚買おうかと目論んでいます。
購入品以外の所感
今回購入したアイテム以外でいうと、プレミアムラムケーブルハイネックセーターは最後までよほど買おうかとも思いましたが、やはりどうしてもレディース見えが強すぎる気がして直前でカゴからリリース。
ケーブル編みとの切り替えやダメージっぽいスリットの入りが面白いんですけどね。
意外にも人気を集めたようで、ブラックとネイビーはオンラインでも完売していますね。
購入点数に制限が無いと、なぜか先に全店舗展開のアイテムが売り切れるという謎現象が面白かったです。
さすがにその内在庫も補充されるとは思います。
ダッフルコートに関しては先日書いたように、やはりいい意味で想像通りという感じ。
生地感もシルエットもそう悪くはないので、このまま残るようであれば購入も検討するかな?という感じです、今のところ。
その他、シャツ類やセットアップは最後ということで買っておきたいとは思っていますが、売り切れも出ているので在庫が回転してから購入を検討します。
この辺りは買って損はないアイテムだと分かっているので。
ちなみに昨年の秋冬シャツは、春先までセール価格にならなかったと記憶している。
あとは発売が遅れているダウンアイテムの中から、ダウンオーバーサイズコートはやはり買うと思います。
最後に手掛けたダウンコートが、果たして神コートか、はたまたベンチコートか、とても興味があります。
ワンサイズダウンでも悪くなさそうだなーと目論んでいます。
ブラックかネイビーかで迷い中。(特にネイビーは地雷アイテムの恐れがありますね…)
12月上旬発売予定。
まとめ
「Perfection is not a luxury.It only feels that way at first. 」
“完璧は贅沢なものではない。最初はそう感じるだけ。"
昨年2020AWからはじまり、2021ss、2021AWと3シーズンに渡り楽しませてくれたユニクロ+Jの第二章が閉幕。
やはり伝説的デザイナーの偉大さは、いつの時代でも健在でしたね。
わかりやすく表面化してはいない、様々なシナジーが生まれたことも想像に難くない。
願わくば早々に第3章があることも期待しつつ、これにてお開き。
で!
そうなってくるとユニクロコラボの今後はどうなる??ってところが皆さん気になるところでしょう。
ルメール、JWアンダーソンというビッグネームが名を連ねていることすら忘れてしまいそうな昨今。
個人的には、ユニクロ+Jの空いたリソースをJWアンダーソンに全突っ込みしてもらいたい気持ちはあるのですが…
そうはいってもやはり新規コラボ待望論が生まれるのは必然でしょう。
一説にはマルタン・マルジェラコラボ待望論なんて根強いですし、そう言われてみると最近やたらメディアを通じてマルタンさん本人が表に出てきている感もありますが、さすがにちょっと期待薄な気はしています。
それよりも最近のトレンドとして、GUのMIHARAYASUHIRO(ミハラヤスヒロ)やUNDERCOVER(アンダーカバー)からはじまり、H&MではTOGA(トーガ)、最近ではユニクロとWhite Mountaineering(ホワイトマウンテニアリング)など、ドメスティックブランドとファストファッションブランドのコラボが熱いですよね。
ただジルサンダーの代わりとなると、ここはもう日本が世界に誇る御三家(コムデギャルソン、ヨウジヤマモト、イッセイミヤケ)しかなくない!?(妄想)
ジルサンダー的凄みでいうとギャルソンですが、ユニクロとの相性を考えると素材や加工に定評のあるイッセイミヤケか!?(妄想)
モードなジルサンダーを引き継げるのは、『黒の衝撃 再び』しかないんじゃないの!?(妄想)
とすでに妄想が爆発しておりますが、今回はこの辺で。
ありがとうジルサンダー、また会う日まで。
ではでは。