ノマド的ファッションブランド『goa(ゴア)』が復活!DtoCブランド『UNBLEACHED(アンブリーチド)』として再始動
2018年、突然の全店舗閉店&事業停止が発表されたファッションブランドgoa(ゴア)。
独自の世界観に多くのコアなファンがついており、全国規模で展開していたブランドだけに、突然の全店舗閉店という発表は当時ショックを受けた人も多かったはず。
筆者も大好きなブランドのひとつだったので、閉店を知った時には驚きを隠せませんでした。(知った時には既に閉店した後でした…)
goaからリリースされるアイテムたちは、ブランド独特の世界観が反映されたデザインが多かったため、「他ブランドでは替えが効かない」と惜しむ声が多数上がっていたのを覚えています。
そんなgoaというブランドを手がけていたディレクター大西氏が、goaの世界観を引き継いだDtoCブランドUNBLEACHED(アンブリーチド)を2019年に新たに立ち上げていたのを最近になって知りました。
現段階では店舗を持たない通販限定の展開となっているため、晩年のgoaと比較するとかなり小規模にはなりますが、その分より洗練され、確かな品質へのこだわりが感じられるようなアイテムをリリースしていたため、さっそく購入。
今回はメキシカンパーカーとショートパンツのセットアップをチョイスしたのでレビューしてみたいと思います。
※2023年7月、UNBLEACHEDブランドとしての洋服づくりを停止することが発表されました。その理由として、UNBLEACHEDらしさにこだわったアイテムづくりの過程において、縫製の引き受け先の減少により販売実現に至らないことが多いこと、納期・品質・価格のバランスが取りづらい状況にあることなどが挙げられています。ブランド自体を完全に無くすのではなく、継続の方法も模索していくことも書き添えられているので、またいつか復活してくれることを期待しています。
UNBLEACHEDの前身ブランドgoaとは?
UNBLEACHEDブランドの前身であるgoaとは、遊牧民っぽいイメージをベースに、民族的な意匠やミリタリーをデザインソースとしたアウターなど、独特の世界観と漂う"土臭さ"が魅力的だったブランド。
筆者もいくつかのアイテムを未だに愛用しています。
バッファロー&インディアン刺繍入りスカジャン
胸元にバッファロー、背中にネイティブアメリカンの刺繡が入ったスカジャン。
4~5年前に購入したものだと思うのですが、季節の変わり目には毎年必ず着用するほど気に入っているアイテム。
個人的な購入エピソードとして、このスカジャンがかっこいいけど翌シーズンまで待ってみようかなーと発売当初は購入を先送りにしていました。
そのうちに翌シーズンアイテムのコレクションが発売になったのですが、その中でスカジャンのデザインが新しく変更されてしまっていたのです。
それから大慌てで各方面の在庫を探し回りましたが、当然ながら大半が販売終了。ようやく前年モデルのスカジャンを置いているところを偶然発見し(ラスト1点)駆け込みで購入したといういわくつきの一品なのです。
こうしたいきさつの中で手に入れたという経緯もあり、いまだに思い入れのあるアイテムだったりします。
前後ともにインパクトのある刺繍が施されているわけですが、こちら実はリバーシブル仕様で、裏表をひっくり返すとシンプルなスカジャンに早替わり。
スカジャンならではの仕様。
こういう小技の効いたギミック的な要素も、goaが得意としていた部分。
表と裏を8:2くらいの割合で気分で着回したりしています。
M-48 モッズコート
こちらはU.S.ミリタリーのM-48を元ネタとしたモッズコート。
購入したのはスカジャンよりももう少し古く、おそらく6~7年前。
しばらく物置きで眠っていましたが、一昨年あたりに思い出したように引っ張り出してきて再び着用し始めています。
このコート、今よくよく見返してみると各部位のディティールの凝り方がとても興味深かったので別記事で詳しくご紹介したいと思います。
そんなgoaという独特な世界観のブランドを前身に持つUNBLEACHEDですが、こちらは同じ世界観を引き継ぎながらも、より洗練されたシンプルでモダンなアイテムラインナップになっているように感じられます。
その中で、今回手にしたメキシカンパーカーとショートパンツのセットアップは、素材や工程にとことんこだわった大人のオフスタイルといった様相。
UNBLEACHEDの『Luxe Holiday』シリーズ
UNBLEACHEDの2020AWでの新作として発売されていたLuxe Holiday Mexican ParkaとLuxe Holiday Mexican Short Pantsのセットアップ。
上下ともに太番手コットン100%仕様。
高密度の厚手生地でケーブル編み。
ニットというよりは裏毛素材のヘビーウェイトスウェットを着ている感覚で、ハリコシ抜群で着心地最高。
そしてなんといっても一番のこだわりは完全な日本製ということ。
実はMADE IN JAPANを謳っていても、最終工程だけを日本国内で行ったり、ボタンなどのパーツの取り付けだけとかタグ付けだけなんてのもMADE IN JAPANを謳えちゃったりするのですが、こちらのメキシカンパーカーとショートパンツは素材から縫製まで全行程を国内で完結するというオールジャパンメイド。
まさに正真正銘の日本製アイテムなのです。
メキシカンパーカー
メキシカンパーカーの歴史的ルーツとして、アメリカ西海岸のサーファー文化があります。
「セラーピブランケット」というメキシコの伝統的衣装(メキシカンハットにギターを持ち、カラフルなストライプの衣装着ているのを見たことがある人も多いはず)が、西海岸のサーファー達の海でずぶ濡れになった体に楽に纏えるとして着用しはじめたのが始まりとされています。
UNBLEACHEDのメキシカンパーカーも歴史に倣いゆったりとしたサイズ感。サイズ展開はフリーサイズ1型。
それでいながら、編地や素材感でラグジュアリーな雰囲気が漂っています。
今回購入した色はオイスターホワイトというグレイがかったホワイトで、この色がさらに高級感をアップさせているように感じさせられます。
フードもワイドでボリューム感のある仕上げ。
goa時代もメキシカンパーカーが確か発売されていて、そちらはより遊牧民的な土臭さを感じさせるgoaらしいアイテムだったような記憶があるのですが、一転、UNBLEACHEDのメキシカンパーカーは、リュクスの名にふさわしいモダンで大人な雰囲気を漂わせています。
サイドにはファスナージップを取り付け小技を利かせて。
インナーとのレイヤードも楽しめるスタイル。
メキシカンショートパンツ
パーカーと対になるショートパンツ。
股上長めでサイズ感が絶妙。
リラックス感とキチンと感がちょうどいいバランスで、ゆったりと履けるのにだらしなく見えない。
サイドポケット2つとバックポケットが1つ。
編地の模様もパーツごとに切り替えられていて非常に凝った作り。
パーカー同様、履き心地は言わずもがな。
上質。
まとめ
今回購入したUNBLEACHEDのメキシカンパーカー&メキシカンショーツは、トータルで見ても大満足の仕上がり。
それぞれの単品使いやリゾートライクなスタイル、休日のオフスタイルとしてはもちろん、今の時代的にはワンマイルウェアとしてもオススメしたい一品。(むしろワンマイルだけじゃもったいない)
なにより着心地が上質すぎて、すでにもう一着欲しくなっています。
オイスターグレイの色味も絶妙に良いし、色違いのブラックも欲しい…
太番手のコットン100ということで、幅広い季節でガジガシ着ていって、風合いの変化も楽しみたいと思います。
また、goaの象徴でもあったビッグフードジャケットについても新たなプロジェクトとしての動きがあるようで、今後も目が離せなくなっていきそうです。
ブランドの動きについては、UNBLEACHEDを運営するオハリコトーキョーの名でnoteにブログがアップされているので、ぜひそちらもチェックしてみてください。
公式Webサイト上にアップされているUNBLEACHED立ち上げの経緯なども書かれていて、明確には発表されていないながらgoa閉店の理由と苦悩もなんとなく想像させられます…
この方の書く文章が好きです。
今後もnoteの更新を楽しみに待ちたいと思います。
ではでは。