Onitsuka Tiger の名作MEXICO 66のデラックス版「MEXICO 66 SD」は、履き心地が全然違う!
asicsブランドの中にあって、とりわけ国内外からコアな人気を獲得しているOnitsuka Tiger(オニツカタイガー)。
オニツカタイガーと言えば、映画「キル・ビル」でユア・サーマン演じる主人公が履いていたことで一躍有名になった日本発のブランド。
現asicsの前身でもあるブランドで、一度はブランド消滅という悲劇に遭うものの、2002年に復刻。
前述の映画「キル・ビル」が2003年に公開され、現在へと続く人気を獲得するに至ります。
今回は、オニツカタイガーの代表モデルMEXICO66をベースに改良を加えたデラックス版MEXICO66 SD(Super Deluxe)の違いについてレビューしたいと思います。
Onitsuka Tigerのスタンダードをアップデート MEXICO66 SD
asicsブランドの中でもOnitsuka Tigerの特徴と言えば、薄底・細身でレトロ感のあるローテクスニーカーが代表的。
オニツカタイガーの定番モデルMEXICO66シリーズは、ローテクスニーカーの特徴を兼ね備えているのはもちろん、ブランドアイコンであるオニツカタイガーストライプが初めて採用された由緒あるモデルでもあります。
そして、MEXICO66シリーズの従来のフォルムデザインはそのままに、履き心地を更に高めたモデルが今回紹介するMEXICO66 SDです。
無印のMEXICO66との違いは、ワンランク上の履き心地を演出するクッション性の高さにあるわけですが、MEXICO66 SDのインソールが本当に優秀!
ローテクスニーカーのブランド各社がそれぞれ独自インソールを開発・搭載し、履き心地を改善している中、MEXICO66 SDもそれに負けず劣らずの良質なインソールを採用しています。
MEXICO66 SD グレイシャーグレー/シルバー
筆者所有のMEXICO66 SD グレイシャーグレー/シルバー。
特徴的なのが、他ではなかなか見られない特殊なメタリックカラー。
グレイシャーグレーをベースに、シルバーの箔はがし加工が施されています。
これがめちゃくちゃかっこいい!
一見奇抜に見えるシルバーカラーでも、べースカラーとしてはグレーなので万能感が高く、どんなスタイルにも合わせやすいのが魅力的。
また、独特な表情を醸し出す加工具合が、一色で染め上げるカラーリングとはまた一味違う絶妙なヴィンテージ感を漂わせる仕様。
オニツカタイガーは、特徴的な加工を施したカラーラインナップにも近年力を入れています。
オニツカストライプ
サイドのオニツカストライプももちろん健在。
箔押しのグラデーションと流線が美しい…
ヒールフラップ
MEXICO66の特徴的なアイコンでもあるヒールフラップ。
Onitsuka Tigerのロゴ入り。
ヒールにはMEXICO66のオリジナルデザインであるクロス補強が施されています。
芯材である「ヒールカウンター」が入っていないため、柔らかさのあるヒールなのが特徴的。
特徴的なソールシステム
アウトソールはMEXICO66 SDのオリジナルデザイン。
素材には独自開発の「WET ROCK CLUTCH RUBBER」を採用。
うろこ状に配された独特なパターンのアウトソールが、濡れた路面でも高いグリップ性能を発揮します。
また、ミッドソールにはAmpliFoamを搭載。
ランニングシューズにも採用されているクッション性・反発性に優れた素材で、以前紹介したasicsのランニングシューズPATRIOT 9でも体験済み。
履き心地として申し分の無い性能。
クッション性に優れたインソール
真上から覗き込むと、アッパーと同カラーでインソールに印字されたブランドロゴがチラ見え。
MEXICO66 SDに採用されているこのインソールがかなり優秀なのです。
インソールの素材はオーソライトX-40。
衝撃吸収性に長けたオーソライトというウレタンフォームを採用したインソールで、X-40とは、インソールの定番素材として幅広く活用されているオーソライトの反発性をさらに40%アップさせたという意味になります。
このインソールがとにかく素晴らしい!
これまで、ニューバランスのインソールであるRCP280・RCP130を紹介してきましたが、そのどちらにも負けないほど衝撃吸収力に長けたフカフカの履き心地を提供してくれます。
柔らかく包み込まれるようなクッション性能に関しては、他メーカーから一歩上を行くクオリティ。
インソールの性能の良さのためだけにMEXICO66 SDを購入しても良いと言えるほど履き心地が良いです。
無印のMEXICO66には採用されていないインソールなので、無印とSDのどちらかで迷うなら、断然オーソライトX-40インソールを採用しているSDがオススメ。
インソール・ミッドソール・アウトソールのすべてがMEXICO66 SD独自のソールシステムであり、これらから生まれる極上の履き心地こそMEXICO66 SDの最大の特徴です。
一度足を通せば分かりますが、薄底のローテクスニーカーとは思えないほどフワフワの履き心地に驚きますよ。
サイズ感
asicsブランド全般に言えることですが、サイズ感としてはやや細身の形状であるため、幅広な足の形状であれば通常よりもハーフサイズアップを目安にするのが無難。
筆者の場合は、New Balanceなどで普段履いているのと同じサイズでちょうどいいフィット感です。
この手のローテクスニーカーは、ジャストめで履くよりも、ハーフサイズ程度大きめをチョイスして紐をギュッと絞り上げて履いた方がカッコよく決まるので、そのあたりも意識してサイズを選びましょう。
まとめ
はじめこそカラーに惚れ込んで購入したMEXICO66 SDですが、想像以上の履き心地の良さに驚愕させられました。
オニツカタイガーから発売されている他ラインナップのカラーリング展開や素材選びも非常に秀逸でして、「レトロでクラシックなローテクスニーカー」というこれまでのイメージから「挑戦的なプロダクトを展開するブランド」なのだと理解できます。
履き心地に関しては、改めてasicsブランドは優秀だなと再認識。
オニツカタイガーのスニーカーにはこだわりのレザーを採用しているモデルが多いので、ビジネスカジュアルなどフォーマル寄りのスタイルにもマッチします。
よりミニマルを狙うなら、同じMEXICO 66 SDの名前を冠したスリッポンタイプのPARATY(パラティー)もオススメ。
無駄な装飾を廃し、カカトを潰して履ける2Way仕様。
また、ビジネスシーンでも使えるようなオンスタイルなスニーカーが欲しいのであれば、オニツカタイガーブランドのLOWNSHIP(ローンシップ)もオススメ。
さらに、Onitsuka Tigerには今回紹介したMEXICO66 SDのほかにも、日本製にこだわった「NIPPON MADE」という非常にそそられるシリーズが展開されていまして、そちらにも非常に興味が湧いております。
価格帯はやや高額な部類。
MEXICO 66 DELUXE SHのアドバンバフ加工(下地の色を見せる)が堪らなく好きすぎる…
直営店で在庫があればいずれ手(足)にしてみたいと思います。
日本の職人の手によるオニツカタイガーを味わってみたい。
ではでは。