フィンクスコットン使用のM-41。見た目も履き心地も上品なチノパン
前回のAURALEEの得意素材ということで紹介したフィンクスコットン。
記事内でも紹介している通り、AURALEEを筆頭に、様々なブランドでフィンクスコットンを使用したアイテムが増えています。
その中でも筆者が注目したのはADAM ET ROPE’(アダムエロペ)。
名前はもちろん知ってはいましたがその程度の認識で、筆者にとってまったく馴染みのないブランド(ショップ)でした。
しかしながら、前回の記事でも紹介したフィンクスコットンのシャンブレーシャツ、そして今回紹介するフィンクスコットンM-41を見て、結構頑張ってるのでは?と思えたので紹介したいと思います。
M-41とは?
まず今回紹介するM-41というパンツについて。
M-41とは、1941年当時、機能性を重視して米軍で開発されたパンツのことで、今では定番となっている「チノパン」の元祖とも呼ばれる存在。
“41カーキ"の通称でも知られており、ミリタリーカラーであるカーキ色が取り入れられ始めた源流でもあります。
M-41の特徴としては、ミリタリーらしい無骨さを備えつつ、これまで紹介したM-47やM-65などのミリタリーカーゴパンツなどとは異なるシンプルさが魅力。
シンプルでありながら、両玉縁仕様のポケットや2本針縫製による補強、上部で光沢のあるチノクロスを採用するなど、ミリタリー感を感じられるディティールをしっかりと備えています。
ADAM ET ROPE’(アダムエロペ)のフィンクスチノM-41
さて、ここからはADAM ET ROPE’(アダムエロペ)から発売されているフィンクスコットン仕様のM-41について。
色はキャメルとカーキの2種類展開で、今回はカーキをチョイスしました。
フィンクスコットンのツイル素材
この商品一番の売りとも言えるフィンクスコットンを使用したツイル素材。
フィンクスコットンならではの光沢感と肌触りの良さが如何なく発揮されています。
シワが入ったり、洗いをかけた後でも良い味が出るのが高品質な天然素材フィンクスコットンならでは。
2色展開のうち、カーキのみ「ニドム加工」という事前に叩き・揉み加工を施した生地を採用しています。
新品の状態でありながら、柔らかさと使用感のある生地に仕上げることで、古着のミリタリーパンツっぽい味のある雰囲気を醸し出してます。
M-41のディティールを再現
バックポケットとコインポケットは両玉縁仕様。
サイドもしっかりとダブルステッチで再現されています。
細かい部分ではありますがしっかりと元ネタを再現しているのが好感度高いです。
尿素ボタン仕様のボタンフライ
さすがにガスフラップは省略しつつ、元ネタと同じボタンフライ。
使われているボタンにもこだわりが垣間見えます。
通常のM-41ではメタルボタンのはずなのですが、アダムエロぺのフィンクスチノM-41では尿素ボタンを使用。
尿素ボタンは後継型であるM-43やM‐45にみられる仕様なのですがここでミックスしてきましたね。
むしろフィンクスチノ素材にヴィンテージ感漂うボタン仕様ということで、メタルボタンよりも好きかも。
M-47の前期型・後期型ミックス仕様の例もあるように、元ネタにした実物が尿素ボタンを使用していて仕様通りという可能性もありますね。
個人的にはかなり興味深いディティールです。
裏地へのこだわり
裏地にもアダムエロペなりのこだわりが。
ベルト裏やポケットの袋の裏地には、高級シャツにも使われる100番双糸のブロード生地を使用。
しなやかで丈夫、光沢感も感じられる生地を使用することで、フィンクスコットンの贅沢な表地に負けない裏地を採用したとのこと。
こういう表から見えない部分へのこだわりを知ると、作り手の思いが感じられて気持ちが良いですね。
実際履いた時の肌当たりもいい。
まとめ
今回フィンクスコットン使用のM-41ということでたまたま手にしたアイテムですが、想像以上にいい出来で驚きました。
太めのチノパンとしてミリタリー然とした存在感がありながら、上質な素材使いとこだわりのディティールで上品なキレイめパンツに昇華しています。
しっとりとした履き心地の良さと履きまわしのしやすさから、かなりの頻度で活躍してくれています。
そしてコスパの良さ。
定価2万円ほどで価格設定としてはそれでも割安に感じますが、筆者が購入したときはそこからさらに半額。
ニドム加工を施したカーキは早い段階で売り切れていたように思うのですが、キャメルだとしても格安すぎ。
M-41を再現したレプリカパンツとして相当コスパの良いアイテムに仕上がってると思います。
フィンクスコットンの使い方としてはなかなか他には無い逸品です。
「フィンクスシリーズ」としてシャツ類と一緒に紹介されていますが、ミリタリーを原型としたシリーズとして出してもおかしくはないように思いますね。
企画したアダムエロペの担当者さん、なかなか面白いなあ。
ではでは。