愛すべき国産靴紐ブランド「VINCENT SHOELACE(ヴィンセント シューレース)」という選択肢
靴紐に関しては、以前に2つのブランドについてご紹介しました。
それぞれ個性があって良質ですが、今回紹介するブランドもかなりのハイクオリティ。
「シューレースブランドは数あれど、靴紐に対するこだわりに関してVINCENT SHOELACE(ヴィンセントシューレース)に敵うブランドもそうはあるまい!」
そんな風に思わされるオシャレでアーティスティックな靴紐を世に送り出すのは、京都出身のご夫婦二人で立ち上げたという純国産靴紐ブランド。
アンティーク収集やアート鑑賞がご夫婦共通の趣味とあってか、モノづくりに対するセンスが抜群!そもそもブランドを立ち上げたきっかけも『いつものアンティークショップ巡りの中で出会った"素敵な靴紐"がきっかけ』だというのだから、なんともため息が漏れそうなお洒落なストーリー。
今回、そんなヴィンセントシューレースが手掛ける靴紐をいくつか入手したのでご紹介したいと思います。
VINCENT SHOELACEの特徴とこだわり
靴の印象を左右するともいえるシューレース。人間でいえばヘアースタイルのような存在のシューレースをクオリティーを重視し素材から仕上げまで一貫して日本で作成しています。私たちがあればいいなと思う紐を納得いくまでサンプルを何度も作成し、気に入っていたものだけをリリースしていきます。
この言葉が示す通り、VINCENT SHOELACEは靴紐に採用する素材選びから非常にこだわって作られています。
コットン100%を中心に、ナイロンコードや麻紐など、インスピレーションを受けたアイテムやシューズに合わせて素材選びを行っています。まさにアーティスト。
また、特定のスニーカー合わせること前提のイメージで制作しているアイテムが多く、エアジョーダン用として紐の幅や織り方まで考えられたコットン100%素材の「MICHAEL」や、グレーのNewBalanceをイメージして作られた人気代表作「H.COOPER」(今回購入したので後ほど詳しく)など、アイテムを合わせるシーンが凄く具体的に考えらえています。それぞれのイメージが専用といっても差し支えないほど。
アイテムごとの“名付け"も独特で、有名な映画俳優や役名、作家の名前など、靴紐ごとのイメージにぴったりな著名人の名が引用されています。
さてさて、そんなVINCENT SHOELACEのこだわりを理解したところで、今回購入したアイテムを見ていきましょう。
VINCENT SHOELACEの「H.COOPER」と「TRAVIS」
今回ゲットした靴紐は三種類。
手前のグレーがVINCENT SHOELACEブランドの代表作である「H.COOPER」。
奥に映る2つが、定番シリーズとしてカラーラインナップも豊富な「TRAVIS」です。
それぞれじっくり見ていきましょう。
NewBalanceのために生まれた「H.COOPER」
VINCENT SHOELACEのアイテムの中でも、"オリジナルシューレースでどうしても作りたかった"というこだわりの逸品。
ヘザーグレーが大の大好きでグレーのニューバランスにヘザーグレーのスウェットを合わせるのが私たちのお気に入り定番スタイルなんです。
ヘザーグレーのスウェットフードのひもを結んでいた時にこれがシューレースであればいいなと思い試行錯誤してお気に入りのヘザーグレーのシューレースが完成しました。
公式サイトの商品解説では、こんな素敵なエピソードが紹介されています。まさにNewBalanceのために作られた究極の靴紐のひとつと言っても過言ではないでしょう。H.COOPERの名前は、NewBalanceを履いて初めてマラソンを走ったとされるランナーの名から引用。
コットン100%で作られたこちらのこだわりの一本を、以前紹介したNewBalance M1530に合わせます。
靴紐のサイズは49inch。もともとM1530の付属品としてポリエステル製のグレーのシューレースが付いていますが、その風合いは全く異なります。
もとはといえば、こちらのM1530に合わせる靴紐を思い浮かべた時に「シルバーっぽい」靴紐が似合いそうな気がしたのです。しかし、あまりにもメタリックな靴紐ではちょっとイメージが違う。
そうして探し回っていた中、偶然VINCENT SHOELACEさんのH.COOPERにたどり着いたわけです。
2色展開しているうち、今回チョイスした「ヘザーグレー」は、光の当たり方によって白・深みのあるグレー・ライトグレーとキラキラ表情を変える様子が、筆者の考える「シルバーっぽい」のイメージにぴったりでした。
光の当たり方のちょっとした変化や、シューズの左右でも異なる微妙な表情の違いを楽しめるのがポイント。
標準装備のポリエステルからコットン100%に変わることで、アクティブ・スポーティな印象からクラシカルで大人な雰囲気にグッと格上げされます。
筆者もイチオシ。既に何本かストックしたいと思わされています。
予想通り、M1530の雰囲気にもバッチリ似合っています。
魅惑的な深い藍色「TRAVIS INDIGO」
TRAVISはヘリンボーン織りが特徴的なシリーズ。ヘリンボーンとは「ニシンの骨」を意味する伝統と品格のある模様で、ジャケットやスーツ、コートなどにも取り入れられ、落ち着いた雰囲気を醸し出します。
その中でも、奄美大島の職人の手による本藍染を施した美しい発色が魅力の「インディゴ」。
M1530に合わせてみると、H.COOPERとはまた違った表情で楽しませてくれます。
手作業の藍染による深みのあるインディゴは、時を重ねるごとに色の変化を楽しませてくれることでしょう。
ラインナップとしては濃紺と淡い青の2色が用意されており、今回筆者が選んだのは濃紺の『Deep Indigo』。
本当に美しい深みのある青です。
M1530にはH.COOPERを用意したので、TRAVIS INDIGOについてはこれからどんな靴に合わせていくか思案中です。
公式サイトの画像でも紹介されているように、ブーツに合わせるというのもたまらない格好良さがありますね。
自然の息吹を感じる「TRAVIS Fukugi」
INDIGOと同じTRAVISシリーズより、福木染めを採用したモデル。
福木とは、古くから『幸福の木』として親しまれ、沖縄・奄美地域では台風対策の防風林としても利用されてきた大自然にしっかり根を張る丈夫な樹木。
INDIGOと同じ奄美大島の職人の手による福木染めで、正に島ならではの染色。
ひと目見た瞬間に「Universal WorksカラーのP.F.Flyerにピッタリだ!」と惚れ込み購入決定。
力強さを感じる鮮やかな黄色がブランドカラーをより一層際立たせる。
自然の風合いを大切にした福木染めは、素材にこだわるUniversal Worksのブランドイメージにもマッチ。
P.F. Flyersのアッパーのベース素材であるスエードとの相性も抜群。
鮮やかさが増したスニーカーに生まれ変わりました。
VINCENT SHOELACEのまとめ
今回VINCENT SHOELACEの靴ひも三本を実際に手にして、靴紐へのこだわりを存分に感じられました。
溢れだすインスピレーションを感じながら個性豊かに足元を彩るのも、新しいスニーカーを手にするのと同じくらい高い満足感と充実感が得られますよ。
ぜひ一度は手に取ってみてもらいたいブランドです。
筆者も制作者に倣って、グレーのスウェットに合わせてみたい気持ちがムクムクと。
ではでは。