今後、3ワラントタグのバブアーは価値が高まるのか?
前回、ARKnetsの福袋の記事で、バブアーのビデイルSLが入っていて優勝した話を書きました。
今回せっかくなのでバブアーネタを少し。
バブアーといえば、昨今どこのショップに行っても定番から別注品まで、見ない日が無いほど人気が高まっているトレンドブランド。
120年以上の歴史と『英国王室御用達』というお墨付きもあり、実用性と品格を兼ね備えたブランドとして愛され続けています。
そんななか、この数年で『英国王室御用達』であるが故の変化が起きているのはご存知でしょうか。
今回は、英国王室御用達=ロイヤルワラントについて少し深堀りしてみたいと思います。
Barbour(バブアー)は、3つのロイヤルワラント認定ブランド
英国王室御用達の証であるロイヤルワラント。
ロイヤルワラントの認定者となることが出来るのは、英国における直系の王位継承者のみ。
少し前になりますが、現代でロイヤルワラントの称号を授与できるのは
- エリザベス女王
- エリザベス女王の夫でありエディンバラ公であるフィリップ殿下
- チャールズ元皇太子こと、現チャールズ英国王
の3名が授与資格者でした。(昨年、一昨年まで)
バブアーは、3つのロイヤルワラントを獲得した数少ない企業のひとつです。
フィリップ殿下死去により、2ワラントへ
2021年4月、フィリップ殿下が死去。享年99歳。
これにより、ロイヤルワラントの規定通り「認定者が亡くなってから2年以内」に変更する必要がでてきました。
実際、2022AWからバブアーのタグか3ワラントから2ワラントに変更となっています。
現在移行期ということで、国内で流通しているものも3ワラントと2ワラントのアイテムが混在しているような状況です。
各ショップでも移行期としての混在に関する注意書きが見受けられますね。
エリザベス女王死去により、1ワラントへ
さらに、昨年エリザベス女王が崩御。享年96歳。
気品とユーモアに溢れ、フィリップ殿下とともに長年広く愛された英国女王でした。
伝え聞く数々のエピソードから漏れ伝わるお人柄、本当に素敵な方でしたね。
この悲報をうけ、ロイヤルワラントの紋章はさらに2ワラントから1ワラントへと移行していくはずです。
3ワラントバブアーの希少価値が上がる?
前述のように、ロイヤルワラントの認定者は2023年現在でチャールズ英国王おひとり。
これまで3ワラントの称号を掲げていたバブアーのタグも、2ワラント、1ワラントへと移行していきます。
ということは、一時的かもしれませんが3ワラントバブアーの価値が上がるのではないか?と予想しています。
各ショップなどの注意書きを目にしてしまうと、「混在しているなら、無くなってしまう3ワラントの方のアイテムが欲しい!」と思うのが人情なのではないかなーと。
需要としては一時的に3ワラント側に傾いてもおかしくないと思うわけです。
たとえ物はまったく一緒だったとしても、これこそがブランド価値というものでしょうか。
2ワラントはさらに価値が上がる?
で、さらに深堀って考えてみると、長期的に見た時には2ワラントのアイテムの方がさらに価値が上がるのではないか?とも思うのです。
というのも、3ワラントタグの時代は1980年代から長期間続いており、アイテム数が充実しているのでもはや定番の領域。
一方の2ワラントタグはというと、変更からわずか1年ほどで終了することが決まっているワケです。
希少価値という観点から言えば、2ワラントの方がはるかに生産数が少ないはずなのですよ。
もちろん、今後新しい認定者が生まれるのでしょうが、人気の高かったエリザベス女王の紋章が入った最後のタグということを考えると、思い入れそのものも変わってくるでしょう。
2ワラント期で限定モノの気になるものなどがもし出たら、長期目線で狙ってみるのも面白いかもしれませんね。(別に市場価値がすべてではないが)
まとめ
「ファッションは時代を映す鏡である」とはよく言われますが、こういった形で時代の移り変わりを感じさせるブランドも珍しいでしょう。
それだけロイヤルワラントを3つも授与されたバブアーの功績が大きく、偉業であるということでもあります。
個人的には、やはり3ワラント期のアイテムを集めたくなっているのが正直なところ。
例えば、バブアーのビデイルには冬場の寒さ対策として専用のライナーを取り付けることが出来るジッパーが備え付けられています。
内側に隠れているライナー用のジッパー。
手持ちのバブアービデイルが3ワラントの場合、ファーライナーも3ワラントで揃えたいという気持ちと、あえて2ワラントを合わせるのも趣深いかも?という気持ちが入り混じる。
そもそも、3ワラントのアイテム自体が徐々に手に入らなくなっているのが現状ですが。
オイルドコットンが風を通しにくいので、ライナーで保温性をプラスすれば冬でも充分な温かさのアウターに早変わり。
ライナーを選ぶ際には、
- クラシックフィットとスリムフィットを間違えない
- 本体と同じサイズを選ぶ
- 着用感が一回り小さくなる
以上の点に注意して選びましょう。
ライナーの他にフードも別売りになっていたりして拡張性があるのもイイですよね。
ブランドに歴史あり。
移行期の変化にも目を向けてみると、定番アイテムでもまた違った楽しみ方が見つかりそうです。
幸運にも福袋という形で届いたビデイルを、筆者も楽しみたいと思います。
ではでは。