究極的にシンプルな腕時計。イッセイミヤケのtwelve(トゥエルブ)
基本的には装飾性高め・主張強めなファッション時計が好みの筆者です。
これまで紹介してきたNOZの腕時計やGUCCIのGフレームなどが象徴的かと。
割とアイコニックな腕時計が好きなんですよねー。
で、ここまでを前提として、もちろん時にはシンプルな時計をつけたくなるものでして。
今回紹介するのは、オンオフ関係なく使えるほどシンプルさが極まっているイッセイミヤケのtwelve(トゥエルブ)。
腕時計として絶妙に完成されたデザインがオシャレすぎる!
今回はイッセイミヤケの腕時計ラインナップとともに、紹介していきたいと思います。
イッセイミヤケの時計ラインナップ
イッセイミヤケプロデュースの腕時計ラインナップ「ISSEY MIYAKE WATCH」は、2001年にスタートして以来、とても洗練されたデザインを多数リリース。
全プロダクトに共通した特徴としては、
- 名だたる有名プロダクトデザイナーが手掛けている
- 日本が誇るSEIKO(セイコー)のムーブメントを採用
- ユニセックスで着用できる
以上の3点が主。
深澤直人や吉岡徳仁など、国際的な受賞経験もあり、高い評価を獲得している国内外のデザイナーがデザインしています。
また、セイコーとの協業によって、独創的なデザインに対する実用面での性能も担保しています。
ここでは代表的なモデルをいくつか見ていきましょう。
TO(ティーオー)
アルミ削り出しボディのようなモデルTO(ティーオー)は、イッセイミヤケの時計の中でも高い人気を誇っているモデルのひとつ。
デザイナーは、最新のユニクロ 3Dエアリズムマスクを手掛けたことでも知られる吉岡徳仁氏。
東京オリンピック2020では聖火トーチのデザインも担当した正にデザイン界の巨匠。
吉岡氏が手掛けるTOは、まるで工業製品のような緻密さを感じさせるデザイン。
どことなくGUCCIのグリップを彷彿とさせるような脱構築感もお見事。
(余談ですが、グリップって「体重計型」じゃない形も出てたのね)
TOは、イッセイミヤケウォッチを象徴する代表作のひとつ。
どんなコーデにも合います。
ROKU(ロク)
その名の通り六角形をモチーフにしたROKU(ロク)。
ドイツ人プロダクトデザイナーのコンスタンティン・グルチッチ氏がデザインを担当。
幾何学模様をデザインに落とし込むグルチッチ氏らしい、円と六角形を融合して時間を表現したデザイン。
今回紹介するtwelveに近しいコンセプトを感じさせますね。
O(オー)
TOに同じく、吉岡徳仁氏がデザインしたO(オー)。
TOとは一転、ポップで軽快なデザインに落とし込んでいます。
プラスチックを採用した透明感、まるで太めのべっ甲バングルをつけているかのように着用出来ます。
ユニセックスな雰囲気がジワジワと人気をあつめている印象。
アクセサリー感覚で付ければ夏に最適な爽やかさを演出、シンプルでありながらしっかり主張できるアイテムです。
twelve(トゥエルブ)
今回メインで紹介するtwelve(トゥエルブ)。
toと並び、イッセイミヤケウォッチの代表作のひとつ。
基本スペック
無駄な装飾を一切排除したシンプルでミニマルなデザイン。
名称 | twelve(トゥエルブ)…12角形で時間を表す |
---|---|
デザイナー | 深澤直人(ふかざわ なおと)…グッドデザイン賞審査委員長, 無印良品デザイナー |
ケース素材 | ステンレススチール(硬質コーティング) |
ガラス風防素材 | ハードレックス…SEIKOが開発したミネラルガラス |
ベルト素材 | カーフレザー(防水加工) |
ケースサイズ | 直径38㎜, 厚さ9.2mm(SILAP001のサイズ) |
ムーブメント | SEIKO製クウォーツムーブメント |
防水性能 | 日常生活防水(3気圧) |
フェイスとベゼルで複数のカラー展開があり、筆者のお気に入りはシルバーにホワイトのフェイス。
また本体のケースサイズが各カラーごとに2種類展開となっていて、シルバー×ホワイトフェイスのモデル名では
- モデルナンバーSILAP001→本体サイズ38㎜
- モデルナンバーSILAP004→本体サイズ28㎜
以上のようになっています。
特にネットで購入する場合は、写真だけで判断すると勘違いして購入してしまう可能性がありそうなので、サイズの確認だけは間違えないようにご注意ください。
twelveのデザイナーは、日本人プロダクトデザイナーの深澤直人氏。
深澤さんといえば、無印良品のプロダクトデザインに携わっていることでもよく知られています。
ガラケー時代に一世を風靡した「INFOBAR(インフォバー)」も手掛けていたりします。(懐かしい)
当時はINFOBARの『錦鯉カラー』を手にしたいがために、auに乗り換える人が続出した伝説的なデザインの生みの親が深澤さんなのです。
これらの経歴からも分かるように、深澤さんのデザインコンセプトはモダンでシンプル。
それでいて機能性を損なわず、革新性にもトライするという、いわば正統派プロダクトデザインの王道スタイル。
イッセイミヤケ twelveのデザインでも見事に表現されています。
12角形のフェイス
twelveのフェイスはとにかくシンプル。
12角形に切り出されたステンレスのフェイスベゼル。
これ、なんとガラス風防も12角形に切りだされているという徹底したこだわりよう。
『神は細部に宿る』
ブランドページのインタビューによると、ガラス加工の難しさはもとより、防水性の維持も困難だったのだとか。
アワーマーク(時刻を表す数字や目盛り表記)を省略し、12角形によって時刻を表現。
NOZの時計と方向性が似ています。(こんなところにも筆者の嗜好が現れるとは…)
ISSEY MIYAKEのブランドロゴも短針に載せてアクセントにしつつ、徹底的にシンプルに仕上げています。
フォーマルな場面でも邪魔にならないのが良いですね。
カウレザーバンド
バンドは防水加工が施されたカウレザーベルト。
ISSEY MIYAKEのブランドロゴが刻印されています。
ベルト穴のピッチ幅も細かいので、腕周りのフィット感としてベストなサイズで調節可能なところも高印象。
着用の雰囲気
ケースサイズが直径38㎜なので、40㎜ほどが平均とされる腕時計の中では、小さすぎず大きすぎずの程よいサイズ感で手首に収まってくれます。
また、シンプルな見た目でありながら厚み9.2㎜としっかり肉厚感も確保しているのがポイント。
シンプルを売りにしている時計は、その分薄型だったりすることも多いので、しっかりとしたボリュームを確保しているのも貴重ですね。
まとめ
イッセイミヤケの時計は総じて、ただシンプルなだけではない、プロダクトデザインの美しさを感じさせてくれるアイテムが揃っています。
ブランドページからも伝わるように、しっかりとした世界観の元に構築されたラインナップ。
どのモデルを選んだとしても、その洗練されたブランドのイメージを大きく崩されることは無いでしょう。
また、今回メインで紹介したtwelveモデルひとつとっても、カラーによってイメージがガラッと変わるので、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
ではでは。