Googleの完全ワイヤレスイヤホンPixel Buds A-Seriesをレビュー。接続安定性と軽快な着用感が超優秀
2020年に日本に初上陸して以来、ずっと気になり続けていたGoogleのPixel Buds(ピクセル バッズ)。
2017年に初めてリリースされた際には、自動翻訳機能を有するということで「ついに翻訳こんにゃくが!」と大きな話題にもなりましたね。(実用性として、そう甘くは無かったようですが)
筆者はAndroid(アンドロイド)ユーザーなので、ワイヤレスイヤホンを選ぶ際、ワイヤレスイヤホンを流行らせた立役者であるAirPods(エアポッズ)はそもそも候補に上がりません。
Pixel Budsは、AndroidユーザーにとってのAirPods対抗馬として、ようやく発売になった期待のワイヤレスイヤホンだったわけです。
そんなGoogle Pixel Budsから、もともと採用されていた機能を絞り込み、価格を抑えた廉価版として2021年に発売になったモデルがPixel Buds Aシリーズです。
定価11,900円という他ブランドのワイヤレスイヤホンと比較しても手を出しやすい価格設定で、さらにコストコ価格+期間限定クーポンの利用で非常にリーズナブルに。
国内発売から半年ほど経ってようやく購入したので、レビューしてみたいと思います。
Pixel Buds Aシリーズ 基本スペック
製品名 | Pixel Buds A-Series(ピクセルバッズ Aシリーズ) |
---|---|
形態 | 完全ワイヤレスイヤホン |
防水性能 | IPX4 / 生活防水 |
バッテリー性能 | 最長音楽再生時間:5時間(充電ケース使用の場合、最長24時間) 最長通話時間:2.5時間 |
充電端子 | USB Type-C コネクタ(ケーブル付属, ワイヤレス非対応) |
価格 | 11,900円(税込) |
特徴 | Googleアシスタント搭載, 「デバイスを探す」機能, 音量補正機能, アダプティブサウンド機能 |
Pixel Buds A-Seriesの基本スペックとして、同価格帯のイヤホンと比較しても最低限必要な性能は揃っているような印象。
無印のPixel Budsから廉価版であるAシリーズへの変更点で目立った違いでいうと、
- ワイヤレス充電が非対応になったこと
- スワイプによる音量調節が無くなったこと
以上の2点。(公式サイト参照→Google Pixel Buds 各モデルの比較)
ノイキャンに関してはもともと非搭載。
音質やAndroid独自の機能性はほぼそのままで約9000円ほど価格が下がるのであれば、Aシリーズの方が相当お得に感じさせられます。(あくまで基本スペック上の話で)
Pixel Buds Aシリーズの形状
早速開封してみる。
充電ケース
非常にコンパクトなボックスに、収まりよく収納されている充電ケース。
これまで横型のワイヤレスイヤホンケースしか経験したことが無かったので、縦型の卵型ケースが新鮮でした。
AirPodsのケースを意識しつつ、Googleらしいミニマルな造り。
質感としては、ややマットでサラッとした素材感。
イヤホン本体
上部の蓋を開けるとイヤホン本体がお目見えです。
カラー展開はClearly White(白)とDark Olive(緑がかった黒)の2色がラインナップされており、今回手にしたのはホワイトの方。
蓋を開けると充電ケース中央のLEDが光る。
正直に言うと、イヤホン本体はちょっと取り出しにくいです。
指先でそっとつまむように取り出すのですが、いかんせんそこそこ磁力が強いうえに全体的にコンパクトなので、指先の引っかかりが悪い。(金属製の物の上に充電ケースを置いたらくっつく位に磁力が強め)
イヤホンを頻繁に付け外しするような人だと、取り出すのにちょっとストレスを感じるかも。
逆に収納に関しては、ある程度スペースに合わせれば磁力でカチッとハマってくれるので特に問題なし。
Pixel Buds Aシリーズの着用感
次にPixel Buds Aシリーズの着用感について。
上部の突起が特徴的な、丸みのあるカタツムリ型。
AirPodsが流行らせたうどん型とは一線を画す、ミニマルで可愛いらしいコロンとした形状。
筆者はかなり好み。
自分のしっくりくる位置を確かめながら装着します。
実際に装着してみると軽やかな装着感にまず驚く。
着けているのを忘れてしまうほど自然な装着感です。
それでいて耳への収まりが良く、頭を振っても落ちるようなことも無し。
抜群のフィット感は、今までのワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスで気に入りました。
イヤホンの装着時間が長めの筆者でも、耳がムズムズしないイヤホンとして最高です。
装着検知
装着検知機能が付いているので、付け外しをイヤホンの方で認知してくれます。
地味だけど優秀な機能。
今のところ誤作動も無いですし、片耳だけ外しても止まってくれるので、外出先のお会計時などでも重宝しそう。
アプリで視覚的に認識できる
Pixel Budsをスマホで初めてペアリングした際、「Pixel Budsアプリ」をインストールするよう自動でポップアップ通知が来ました。
専用アプリをインストールすることで、イヤホンや充電ケースのバッテリー残量やイコライザーによる音設定、イヤホン本体のフォームウェアアップデートなどを利用可能になります。
インストールまでのシームレスな仕様がGoogleらしさを感じさせます。
アプリ上でバッテリー残量がリアルタイムに数値化されるので、常時確認出来るという安心感がある。
購入直後は、アプリ上からフォームウェアを更新して最新版にアップデートします。
アップデートにかかった時間は15分くらい。
事前の口コミの中で、アップデートによって音質が向上したような書き込みも見られたので、今後もGoogle製品ならではの更なる機能向上に期待したい。
最高クラスの接続性
特筆すべきは、スマホとのペアリング接続の速さと切り替えの滑らかさ。
充電ケースをオープンすると、スマホ側で即認識します。
また、通信安定性も相当高い。
試しにスマホを2台用意して交互にペアリングしてみると、スマホ側のペアリング機器選択画面でPixel Budsを選択するとほぼほぼ一瞬で切り替わります。
他のワイヤレスイヤホンだと、物によっては一度接続を切ってから再接続を操作しないと切り替わらなかったり、うまくつながらなかったりすることも多々あるので。
接続の早さと安定性に関しては、数あるワイヤレスイヤホンの中でも間違いなく最高クラスだと思われます。
Pixel Buds Aシリーズの音質
ワイヤレスイヤホンとして最も重要な音質について。
マイルドな味付け
最初に感じたのは、音質としては非常にマイルドでナチュラル。
高音・低音ともに極端に強調されすぎていないフラットな音質。
ドンシャリ好きは物足りなさを感じそうだが、筆者としてはかなり好みの音。
音源本来の音はしっかりと再現されており、変に味付けされていない点に好感が持てる。
アプリ上のEQ設定項目から低音のみを調節することが出来て、-1から+4まで好みで調節可能。
試しに操作してみると、ブーストすることでしっかりと音圧の乗った低音を楽しむことが出来ます。
+4まで上げても音の潰れは無し。
筆者としては、+1~+2程度で充分なバスドラのアタックを感じられました。
遮音性は低い
イヤホンの構造上、遮音性は高くなく、インナーイヤー型のイヤホンに近い「空間で音を聞く」タイプ。
出先で使うのに、遮音性の高いイヤホンは筆者は苦手なので、外音がある程度認識できるPixel Budsの構造は実用性という面でも筆者にマッチしています。
イヤーピースを変更
一点だけ、高音のヌケがもう少し欲しかったので、finalのワイヤレスイヤホンにも標準装備されている完全ワイヤレスイヤホン専用イヤーピース Type Eに交換してみました。
高音がより鮮明でクリアな響きに。
その一方、低音がさらに弱まる印象があるので、finalイヤーピースに交換した場合はEQ設定でブーストする必要性をより感じました。
デフォルトとfinalイヤーピース、どちらも良いところがあるのですが、ひとまず数時間使用した後のエイジング具合によって改めて試してみようと思います。
まずはfinal製イヤピで様子見。
まとめ
ようやく試すことが出来たGoogle Pixel Buds Aシリーズ。
なによりも、その装着感の良さと接続性の高さが魅力のイヤホンです。
音質に関しては賛否有りそうですが、筆者としては今のところ満足できていますし割りと好みの音質。
むしろ今時珍しいタイプのイヤホンとして、日常使い用として持っておきたいと思える希少種的存在。
耳疲れもしにくい軽やかな装着感も相まって、ずっと着けたまま生活しても良いくらいです。
Goggleアシスタント機能については今のところまだそれほど使っていないので、面白い使い方があればまた紹介したいと思います。
今年はPixel Watchも発売になるようですし、これを機にとスマホ自体もPixel6aに買い替えました。
Google製品の廉価版デバイスのコスパの良さにすっかり虜。
また、競合のワイヤレスイヤホンとして、日本初上陸となったアマゾンの新デバイスAmazon Echo Budsとも比較してみました。
個人的にはPixel Buds A-Seriesに軍配。
その他のブランドについて、用途別でオススメのワイヤレスイヤホンについては別記事にまとめました。
こちらも参考にしてみてください。
ではでは。